2018年03月29日
借景の円通寺

或るサイトで「京都の中では穴場の桜の名所」と書いてあったので、以前から一度行ってみたいと思っていた円通寺に行ってみました。
京福電鉄「叡電」の精華大学前で降りて、とくに案内も標識もないので、スマホのマップを頼りに20分くらい少し山道のように起伏のある住宅街を行くと、円通寺参道という小さな案内板がありました
有名なお寺ですが、周囲に類似の観光対象もないせいか、ぽつんとこんなところにあって、訪れる客もふだんは少なそうです。でも、靴をぬいで料金を払って入ると、やたら借景の庭以外は撮影禁止!という貼り紙がいっぱい貼ってあるのを見ると、マナー知らずの観光客がどっと押し寄せたりすることもあるのかもしれません。

別段撮影しても減るものとも価値が下がるものとも思えないのですが、なぜか借景の庭園以外は撮影禁止を徹底しているようです。美術館にもよくある、もったいぶりにすぎないのかもしれません。ご自慢の庭は自前のものではなくて比叡山の借景のおかげで評判なので、もう少し謙虚であってもいいと思うのですが(笑)

私以外に誰もいなかったので、ゆっくりと縁側に腰を下して庭とその垣根越しに望める比叡山をながめてしばらくほうけていました。

裏の庭(門には近い方)も飛び石や植栽の配置がなかなか綺麗な、いいデザインの庭でした。残念ながらそれも撮影禁止なのでご紹介はできませんが・・・

で、肝心の「桜」は咲いていませんでした(笑)。庭の隅の樹は桜だったかもしれませんが、正面の堂々たる杉だか檜だかの高木の迫力の前では貧弱なもので、花はついていませんでした。

桜を見られなかった代わりに、駅の近くの雑草に覆われた流れのほとりで、つくしが沢山生えているのをみつけました。こんなに元気そうなつくしを沢山見るのは久しぶりです。ちょうど今夜は長男もいて孫とママもうちへ来て一緒に食事をするので、天ぷらでもおひたしでも食べられるなと思って、たくさん摘んできました。よく伸びたつくしを摘むのは童心に帰って楽しい。茎に輪のようについているガクをとっていると瑞々しかった茎がみるみる水分を失ってしぼんで固くなるので、あわてて流水につけてアク抜き。今夕はどんな姿で食卓にのぼるでしょうか・・・。
saysei at 18:21│Comments(0)│