2023年07月
2023年07月31日
定期検査
暑い中でしたが、午前中に大学病院へ定期検査に。きょうはX線撮影はなしで、血液検査のみ。肺のほうは血中酸素飽和度は毎回測るので、まあ小康状態が続いているとみていいのでしょう。
前回の血液検査で悪玉コレステロールの値がかなり高かったので、主治医が危惧して、コレステロール値を下げる薬を処方してくれていたので、その結果を見たのでしょう。幸い、それは今回、基準値内に収まっていました。
また、毎日胃が空腹時にひどく膨満して大変不快で、入院中に肝臓の値がひどく悪くなった時に似ていたから、今回私自身はそれを心配していたのですが、幸いこれも基準値内に収まっていました。
腎臓のほうはクレアチニンの値が高いのは以前と変わらず、糸球体濾過率も40%台でひとさまの4割くらいの機能しかもう私の腎臓は果たしてくれていないようですが、まあ急に悪化はしていないので、これも仕方ないでしょう。血糖値は基準値内でした。
悪かったのは中性脂肪、CRP(炎症反応)でした。食生活では脂肪を撮り過ぎないよう、野菜食中心で極力脂っこいものは抑制しているのですが、やはり老化で代謝が悪くなっていたり、運動不足がたたっているのか、あるいは薬剤の相乗的な副作用が脂肪の代謝に影響しているのか・・・。
炎症反応の方は前回も少し高いので主治医に尋ねたのですが、あまり気にしておられないようで、どうしても間質性肺炎で肺に基本的な炎症があるから、というようなことだったと思います。入院した時のように急にアクティブな炎症が起きてなくても、進行性の病として、つねに間質組織に炎症を起こしていて、それをステロイドで抑えている、ということなのでしょうか。
進行性の病、というのはそういうことなのかもしれません。今回は前回よりさらに高い値になっていたので、その炎症自体が少々強くなっているのか、あるいはほかに何か炎症を起こしているところがあるのか、いずれにせよCRPの値が基準値を超えて高くなっていく、というのは気持ちの悪いところがあります。
しかしまあ手はつくしてもらっているので、だから何ができるわけでもなく、どうなっていくかは成り行き任せです。だから、今回も全体としては、悪玉コレステロール値も下がったり、肝臓、腎臓も異変がないようだし、血糖値も下がっているし、腎臓も悪いなりに小康状態でとどまっているし、亜鉛剤のおかげで味覚障害も改善されているし、よかったよかった、と楽観的に考えるべきでしょう。
自転車での帰り道は北行きで、ごくゆるやかとはいえ上り気味なので、すごくしんどかった。何しろこの暑さですから。やはり電動自転車にしたほうがいいんじゃない?とパートナー。たしかにもう大学病院や上賀茂への往復はちょっとしんどくなってきています。
夕方はこのところ毎日庭の水まきをしています。たっぷり植栽に水を撒いておくと、夜中に寝室がだいぶ涼しい(とまではいかなくても)ようで、少なくともムッとした熱気がこもって寝苦しいというようなことがなくてよく眠れています。寝室にはエアコンがないので、朝起きてしばらくして、エアコンのある居間ないしはそこと吹き抜けで続いているDKから寝室へいくと、うぁっと思うほど熱気がこもっていて暑いのですが、夜中から朝方、それほど熱くないのは水まきのおかげだと思います。植物が根や葉裏に保水して、昼間の太陽の熱や灼けた地面や葉の熱を和らげてくれているのでしょう。
ブラックベリは既にかなりの収穫がありました。ちょっと陽光が強すぎたのか、かなりの実が熟しきらないうちに固くしぼんでしまったり、茶色く変色してしまっていましたが。
きょうは長男も一緒の夕食。私のプリンターが故障しているので、誕生日に新しい後継機をプレゼントしてくれるそうです!ありがたい!これでコピーするのにイラつかなくすみます。
きょうの夕餉
ギンダラの味噌漬け
ゴーヤと豚肉のいためもの
茄子とキムチのチヂミ
蒸し茄子とオクラ、ミョウガのだしかけ
イカゲソ、コンニャク、メンマの煮物
キュウリとイカの酢の物
カボチャ煮
レバーの煮物
モロヘイヤにポン酢
鶏の酒蒸し(のこり)
(以上でした。)
前回の血液検査で悪玉コレステロールの値がかなり高かったので、主治医が危惧して、コレステロール値を下げる薬を処方してくれていたので、その結果を見たのでしょう。幸い、それは今回、基準値内に収まっていました。
また、毎日胃が空腹時にひどく膨満して大変不快で、入院中に肝臓の値がひどく悪くなった時に似ていたから、今回私自身はそれを心配していたのですが、幸いこれも基準値内に収まっていました。
腎臓のほうはクレアチニンの値が高いのは以前と変わらず、糸球体濾過率も40%台でひとさまの4割くらいの機能しかもう私の腎臓は果たしてくれていないようですが、まあ急に悪化はしていないので、これも仕方ないでしょう。血糖値は基準値内でした。
悪かったのは中性脂肪、CRP(炎症反応)でした。食生活では脂肪を撮り過ぎないよう、野菜食中心で極力脂っこいものは抑制しているのですが、やはり老化で代謝が悪くなっていたり、運動不足がたたっているのか、あるいは薬剤の相乗的な副作用が脂肪の代謝に影響しているのか・・・。
炎症反応の方は前回も少し高いので主治医に尋ねたのですが、あまり気にしておられないようで、どうしても間質性肺炎で肺に基本的な炎症があるから、というようなことだったと思います。入院した時のように急にアクティブな炎症が起きてなくても、進行性の病として、つねに間質組織に炎症を起こしていて、それをステロイドで抑えている、ということなのでしょうか。
進行性の病、というのはそういうことなのかもしれません。今回は前回よりさらに高い値になっていたので、その炎症自体が少々強くなっているのか、あるいはほかに何か炎症を起こしているところがあるのか、いずれにせよCRPの値が基準値を超えて高くなっていく、というのは気持ちの悪いところがあります。
しかしまあ手はつくしてもらっているので、だから何ができるわけでもなく、どうなっていくかは成り行き任せです。だから、今回も全体としては、悪玉コレステロール値も下がったり、肝臓、腎臓も異変がないようだし、血糖値も下がっているし、腎臓も悪いなりに小康状態でとどまっているし、亜鉛剤のおかげで味覚障害も改善されているし、よかったよかった、と楽観的に考えるべきでしょう。
自転車での帰り道は北行きで、ごくゆるやかとはいえ上り気味なので、すごくしんどかった。何しろこの暑さですから。やはり電動自転車にしたほうがいいんじゃない?とパートナー。たしかにもう大学病院や上賀茂への往復はちょっとしんどくなってきています。
夕方はこのところ毎日庭の水まきをしています。たっぷり植栽に水を撒いておくと、夜中に寝室がだいぶ涼しい(とまではいかなくても)ようで、少なくともムッとした熱気がこもって寝苦しいというようなことがなくてよく眠れています。寝室にはエアコンがないので、朝起きてしばらくして、エアコンのある居間ないしはそこと吹き抜けで続いているDKから寝室へいくと、うぁっと思うほど熱気がこもっていて暑いのですが、夜中から朝方、それほど熱くないのは水まきのおかげだと思います。植物が根や葉裏に保水して、昼間の太陽の熱や灼けた地面や葉の熱を和らげてくれているのでしょう。
ブラックベリは既にかなりの収穫がありました。ちょっと陽光が強すぎたのか、かなりの実が熟しきらないうちに固くしぼんでしまったり、茶色く変色してしまっていましたが。
きょうは長男も一緒の夕食。私のプリンターが故障しているので、誕生日に新しい後継機をプレゼントしてくれるそうです!ありがたい!これでコピーするのにイラつかなくすみます。
きょうの夕餉
ギンダラの味噌漬け
ゴーヤと豚肉のいためもの
茄子とキムチのチヂミ
蒸し茄子とオクラ、ミョウガのだしかけ
イカゲソ、コンニャク、メンマの煮物
キュウリとイカの酢の物
カボチャ煮
レバーの煮物
モロヘイヤにポン酢
鶏の酒蒸し(のこり)
(以上でした。)
saysei at 19:31|Permalink│Comments(0)│
2023年07月30日
魚が売ってなかった日
きょうは土用の丑の日だそうで、HELPの魚屋さんは大量の鰻ばかり売っていて、魚をまったく仕入れてなかったようで、魚を買おうとしていたパートナーはプルプリ文句たっぷり言いながら帰ってきまい🅂た。だって廣川の鰻を知ってたら、あんな不味くて高価な鰻なんか買うの馬鹿馬鹿しくて・・・と。それで何をかってきたかというと、このシシャモと・・・
このコアユの佃煮でありました。私は少々まずくても鰻が食べたかったような気が・・・(笑)
ミョウガとオニオンスライスの冷奴
肉じゃが
もずく
もろへいやとヤマノイモのポン酢かけ
鶏の酒蒸しのサニーレタス、キュウリ、ネギ、味噌巻き
(以上でした)
これは昼の鮒ずし茶漬けに入れた鮒ずし。これはおいしかった!
「帰郷」やっと第14章をアップ。
saysei at 21:00|Permalink│Comments(0)│
蔡国強の「昼花火」、ナラ枯れ・木炭電池
蔡国強「満点の桜が咲く日」
昨夕シャワーを浴びてホッと一息ついたとき、テレビをつけたら、たまたま4ch.でニュースというのか、少し特定の話題を掘り下げたドキュメンタリー風の番組をやっていて、その内容がとても興味深かったので、見入ってしまいました。
ひとつはアーティストの蔡国強が福島県いわき市の海岸で行った「昼花火」に関する報道。蔡国強と言えば火薬を使ったアートで、私の記憶が間違いでなければ、1980年代の初めには既に火薬を使ったアートパフォーマンスをやって知られるようになっていたんじゃなかったかと思います。
まだそのころの「作品」を前衛的な美術展で見ても、古代中国が発明したと言われる火薬を使うというのは面白いとは思ったものの、結果としての作品ないしは芸術的行為というのは、「それがどうした」というような印象しか受けないもので、それほど注目したわけではなかったけれど、その後も時々彼の火薬アートが珍しいせいか、美術雑誌や一般の新聞、雑誌でも取り上げられるのを目にした記憶があります。
いまウェブサイトで見ると、彼は1957年生まれというから、私よりまるまる一回り若い世代です。え?そんなに若い人だったのか!といまさら驚きました。たぶん美術学校を出てすぐ来日して活動を展開して火薬を用いる独創的なパフォーマンスで早くから注目されたのでしょうね。
いまは押しも押されぬ世界的なアーチストという評価を確立しているようで、私は関心が無くて知らなかったけれど、北京オリンピックの開会式でもアーティスティックディレクターとして、彼が自身のスケールの大きい作品で演出したようで、世界中に知られる存在になっていたようで、いまは米国に大庭園つきの豪邸を構えているようですが、東北大震災以前の若いころから福島県のいわき市の地元の人たちと懇意にしていて、廃船を使ったアートの制作を地元住民が手助けしたりして、ずいぶん深い関係を築いてきたようです。
それで、東北大震災と原発事故で福島が廃墟のようになったとき、蔡は世話になったいわき市を訪れて、地元の人の発案した、万本櫻植樹計画、要するに9万何千本からの桜を地域に植えて、人が集まるような場所にしたい、と言う復興計画に協力して、その地に自身の美術館を建てたり、海上に水平線ならぬ花火の巨大な境界線を現出するようなインスタレーションを行ない、また今年6月26日の昼には、いわき市の四倉海岸で「満天の桜が咲く日」という4万発もの花火を打ち上げて真昼の空に桜を咲かせる見事なパフォーマンスをやってのけて、地元の子供たちをはじめ住民を楽しませたようです。
彼の国家など権力に関わる姿勢には毀誉褒貶もあるようですが、アーティストとしての圧倒的な独創性とスケールやいわき市の住民たちと関わる姿勢にみられるような人間性に関して、ほんもののアーティストとして信ずるに足る存在であることは疑うことができないでしょう。
久しぶりに蔡国強のアートを垣間見ることができてラッキーでした。
ナラ枯れの山
もうひとつの報道は、アートとはまるで関係のない、楢という樹木が次々に枯れる被害とその対策に関する報道でした。これはならをはじめ広葉樹が次々に枯死してしまう現象で、1980年代ころから全国に広がっていて、林野庁や各都道府県が対策に苦慮している問題のようです。カシノナガキクイムシという衰弱した広径樹の幹にとりついてフェロモンで仲間を大勢呼び寄せ、樹木の内部に穿孔してもぐりこんで齧って木葛を排出するのですが、侵入に際して木を枯らす直接の下手人である病原菌を持ち込むらしいのです。つまりカシノナガキクイムシは木を食うけれど、それが原因で木が枯れるわけじゃなくて、この虫は媒介にすぎず、くっついてくる菌のほうが木を殺してしまうのですね。
ナラ枯れの元凶菌
どうもこの虫は衰弱した大径木を好んで襲うらしくて、じゃなぜその大径木が衰弱しているのかというと、一つには炭焼きで山に入るようなことも無くなって、山林が適正に管理されずに放置され、大径木がそのまま森林に残されてきたこと。それと(京都府農林水産技術センターの小林正秀氏らの研究によれば)地球温暖化の影響で、ほんらいこれらの広葉樹に適した気温よりも4度くらいも気温が上がって来て、こうした大径木が衰弱する条件に会ったことが分かってきたらしい。なぜ大径木が狙われるかというと、衰弱していても、内部にまだ水分が残啼る度合いが高いから、侵入するカシノナガキクイムシにとって生きるに都合がいいらしいのです。
カシノナガキクイムシ
とにかくそんなわけで次々にナラの木が枯死して、強風などで不意に倒れたりして、道路をふさぎ、ときに道路を走る車の上に倒木が倒れ掛かるような事故まで起きているらしいのです。
当初は原因や枯死にいたる過程がよく分かっていなかったために、殺菌剤を注入するなど、色々対策をしてみたけれど効果がなく、ようやく最近それが分かってきて、カシノナガキクイムシが樹木にとりついて穿孔侵入できないように樹木の下部をすっかり覆ってしまうようなシートを巻いたり、ペットボトルでカシノナガキクイムシを捕獲する器具を樹木にとりつけたりする対策をとっているところのようです。
カシノナガキクイムシ捕獲器(小林正秀氏「カシナガトラップの紹介」YouTubeより)
トラップの一番下にエタノールを入れた捕獲器がとりつけてあって、そこへ足を滑らせたムシが次々に落下してくるという仕掛け。
これは紹介している小林さんという研究者が考えられたのでしょうか、ほんとによくできた捕獲器ですね。廃物利用で安上がりだし、手間はかかるでしょうが、誰でも作れそうです。実際、YouTubeには作り方の動画までアップロードされていました。この捕獲器を1本の樹に3本ずつセットしているようです。
こういう害虫や菌との闘いぶりも興味深かったのですが、さらにこの番組で興味深かったのは、虫にやられて倒れた大径木の材木をどうするのか、という廃仏利用に関して、たとえばこんな利用を、と紹介されていた「木炭蓄電池」です。聞いたことはありますが、戦争中にガソリン車のかわりにこれでバスを走らせていたんじゃなかったかな?
いま話題の木炭電池を開発したのは、松江工業高等専門学校教授の福間真澄さんという方らしいですが、殆どが木炭でできていて低コストで、リチウムイオン電池で問題になっているような出火事故のような危険性もまったくなく、電解液に水溶液を使っていて安くもあり、安全で、水漏れしても安全、海水に使っても大丈夫、マイナス30℃でも作動し、劣化が起こりにくく、半永久的に使える、といいことだらけ。唯一の欠点はカサが大きくなること。
「リチウムイオン電池の50分の1の密度。つまり単純にリチウムイオン電池の電気容量を持たせるとなると容積が50倍必要」(BigLife21 https://www.biglife21.com/society/12616/ )だそうですが、現在生産している蓄電池単体は12㎏で、25Whを充電することができると言います。これでも用途、使う場所によっては、ほかの電池に花長所が発揮されるでしょう。
たとえば広がりのある屋外の駐車場だとか、運動場だとか、キャンプ場だとか、自然遊歩道だとかの灯りなど、たいして電力を消費し内容とならもってこいでしょう。普通の住宅でも家の周りの防犯灯だとか、庭の照明だとか、わが家の近くで言えば川端の遊歩道など、暗い所に点々と街灯をとりつけ、あるいは桜の季節にはライトアップしたり、一度ソーラーパネルか何か自然エネルギーに寄る発電装置と組み合わせてセットしてしまえば、ほとんど人の手で管理しなくても半永久的に使えそうです。
ほんとうにこういう発明というのは、先端技術ではないけれども、日常生活レベルでの利用を考えれば、この上ない広範な利用価値をもった素晴らしい発明だと思います。一日も早い普及と、それによる機器生産と設置の簡便化、低廉化を願いたいものです。
すでにシンプルキャパという名で商標登録もされているそうですから、いずれ私たちの身近にも普及してくることでしょう。
木炭蓄電池を導入したという古民家ゲストハウス「汐見の家」のウエブサイトより。
http://shiomihouse.com/2425/
昨夕シャワーを浴びてホッと一息ついたとき、テレビをつけたら、たまたま4ch.でニュースというのか、少し特定の話題を掘り下げたドキュメンタリー風の番組をやっていて、その内容がとても興味深かったので、見入ってしまいました。
ひとつはアーティストの蔡国強が福島県いわき市の海岸で行った「昼花火」に関する報道。蔡国強と言えば火薬を使ったアートで、私の記憶が間違いでなければ、1980年代の初めには既に火薬を使ったアートパフォーマンスをやって知られるようになっていたんじゃなかったかと思います。
まだそのころの「作品」を前衛的な美術展で見ても、古代中国が発明したと言われる火薬を使うというのは面白いとは思ったものの、結果としての作品ないしは芸術的行為というのは、「それがどうした」というような印象しか受けないもので、それほど注目したわけではなかったけれど、その後も時々彼の火薬アートが珍しいせいか、美術雑誌や一般の新聞、雑誌でも取り上げられるのを目にした記憶があります。
いまウェブサイトで見ると、彼は1957年生まれというから、私よりまるまる一回り若い世代です。え?そんなに若い人だったのか!といまさら驚きました。たぶん美術学校を出てすぐ来日して活動を展開して火薬を用いる独創的なパフォーマンスで早くから注目されたのでしょうね。
いまは押しも押されぬ世界的なアーチストという評価を確立しているようで、私は関心が無くて知らなかったけれど、北京オリンピックの開会式でもアーティスティックディレクターとして、彼が自身のスケールの大きい作品で演出したようで、世界中に知られる存在になっていたようで、いまは米国に大庭園つきの豪邸を構えているようですが、東北大震災以前の若いころから福島県のいわき市の地元の人たちと懇意にしていて、廃船を使ったアートの制作を地元住民が手助けしたりして、ずいぶん深い関係を築いてきたようです。
それで、東北大震災と原発事故で福島が廃墟のようになったとき、蔡は世話になったいわき市を訪れて、地元の人の発案した、万本櫻植樹計画、要するに9万何千本からの桜を地域に植えて、人が集まるような場所にしたい、と言う復興計画に協力して、その地に自身の美術館を建てたり、海上に水平線ならぬ花火の巨大な境界線を現出するようなインスタレーションを行ない、また今年6月26日の昼には、いわき市の四倉海岸で「満天の桜が咲く日」という4万発もの花火を打ち上げて真昼の空に桜を咲かせる見事なパフォーマンスをやってのけて、地元の子供たちをはじめ住民を楽しませたようです。
彼の国家など権力に関わる姿勢には毀誉褒貶もあるようですが、アーティストとしての圧倒的な独創性とスケールやいわき市の住民たちと関わる姿勢にみられるような人間性に関して、ほんもののアーティストとして信ずるに足る存在であることは疑うことができないでしょう。
久しぶりに蔡国強のアートを垣間見ることができてラッキーでした。
ナラ枯れの山
もうひとつの報道は、アートとはまるで関係のない、楢という樹木が次々に枯れる被害とその対策に関する報道でした。これはならをはじめ広葉樹が次々に枯死してしまう現象で、1980年代ころから全国に広がっていて、林野庁や各都道府県が対策に苦慮している問題のようです。カシノナガキクイムシという衰弱した広径樹の幹にとりついてフェロモンで仲間を大勢呼び寄せ、樹木の内部に穿孔してもぐりこんで齧って木葛を排出するのですが、侵入に際して木を枯らす直接の下手人である病原菌を持ち込むらしいのです。つまりカシノナガキクイムシは木を食うけれど、それが原因で木が枯れるわけじゃなくて、この虫は媒介にすぎず、くっついてくる菌のほうが木を殺してしまうのですね。
ナラ枯れの元凶菌
どうもこの虫は衰弱した大径木を好んで襲うらしくて、じゃなぜその大径木が衰弱しているのかというと、一つには炭焼きで山に入るようなことも無くなって、山林が適正に管理されずに放置され、大径木がそのまま森林に残されてきたこと。それと(京都府農林水産技術センターの小林正秀氏らの研究によれば)地球温暖化の影響で、ほんらいこれらの広葉樹に適した気温よりも4度くらいも気温が上がって来て、こうした大径木が衰弱する条件に会ったことが分かってきたらしい。なぜ大径木が狙われるかというと、衰弱していても、内部にまだ水分が残啼る度合いが高いから、侵入するカシノナガキクイムシにとって生きるに都合がいいらしいのです。
カシノナガキクイムシ
とにかくそんなわけで次々にナラの木が枯死して、強風などで不意に倒れたりして、道路をふさぎ、ときに道路を走る車の上に倒木が倒れ掛かるような事故まで起きているらしいのです。
当初は原因や枯死にいたる過程がよく分かっていなかったために、殺菌剤を注入するなど、色々対策をしてみたけれど効果がなく、ようやく最近それが分かってきて、カシノナガキクイムシが樹木にとりついて穿孔侵入できないように樹木の下部をすっかり覆ってしまうようなシートを巻いたり、ペットボトルでカシノナガキクイムシを捕獲する器具を樹木にとりつけたりする対策をとっているところのようです。
カシノナガキクイムシ捕獲器(小林正秀氏「カシナガトラップの紹介」YouTubeより)
トラップの一番下にエタノールを入れた捕獲器がとりつけてあって、そこへ足を滑らせたムシが次々に落下してくるという仕掛け。
これは紹介している小林さんという研究者が考えられたのでしょうか、ほんとによくできた捕獲器ですね。廃物利用で安上がりだし、手間はかかるでしょうが、誰でも作れそうです。実際、YouTubeには作り方の動画までアップロードされていました。この捕獲器を1本の樹に3本ずつセットしているようです。
こういう害虫や菌との闘いぶりも興味深かったのですが、さらにこの番組で興味深かったのは、虫にやられて倒れた大径木の材木をどうするのか、という廃仏利用に関して、たとえばこんな利用を、と紹介されていた「木炭蓄電池」です。聞いたことはありますが、戦争中にガソリン車のかわりにこれでバスを走らせていたんじゃなかったかな?
いま話題の木炭電池を開発したのは、松江工業高等専門学校教授の福間真澄さんという方らしいですが、殆どが木炭でできていて低コストで、リチウムイオン電池で問題になっているような出火事故のような危険性もまったくなく、電解液に水溶液を使っていて安くもあり、安全で、水漏れしても安全、海水に使っても大丈夫、マイナス30℃でも作動し、劣化が起こりにくく、半永久的に使える、といいことだらけ。唯一の欠点はカサが大きくなること。
「リチウムイオン電池の50分の1の密度。つまり単純にリチウムイオン電池の電気容量を持たせるとなると容積が50倍必要」(BigLife21 https://www.biglife21.com/society/12616/ )だそうですが、現在生産している蓄電池単体は12㎏で、25Whを充電することができると言います。これでも用途、使う場所によっては、ほかの電池に花長所が発揮されるでしょう。
たとえば広がりのある屋外の駐車場だとか、運動場だとか、キャンプ場だとか、自然遊歩道だとかの灯りなど、たいして電力を消費し内容とならもってこいでしょう。普通の住宅でも家の周りの防犯灯だとか、庭の照明だとか、わが家の近くで言えば川端の遊歩道など、暗い所に点々と街灯をとりつけ、あるいは桜の季節にはライトアップしたり、一度ソーラーパネルか何か自然エネルギーに寄る発電装置と組み合わせてセットしてしまえば、ほとんど人の手で管理しなくても半永久的に使えそうです。
ほんとうにこういう発明というのは、先端技術ではないけれども、日常生活レベルでの利用を考えれば、この上ない広範な利用価値をもった素晴らしい発明だと思います。一日も早い普及と、それによる機器生産と設置の簡便化、低廉化を願いたいものです。
すでにシンプルキャパという名で商標登録もされているそうですから、いずれ私たちの身近にも普及してくることでしょう。
木炭蓄電池を導入したという古民家ゲストハウス「汐見の家」のウエブサイトより。
http://shiomihouse.com/2425/
saysei at 12:57|Permalink│Comments(0)│
2023年07月29日
きょうの夕餉
イワシのミリン干し
キュウリミソ
カボチャの煮物
蒸鶏とブロッコリスプラウト、タマネギ
牛スジとゴーヤ、ネギのチヂミ
蒸し茄子のダシカケ。ナスが柔らかでとろけるように美味しかった。
(以上でした。)
きょうも猛暑で左京区35℃。京都市全体は最高気温37℃だとか。いずれ40℃を超えるのかもしれません。火星のような星になっていくのでしょうか。
だからきょうも外には一歩も出られませんでした。仕事は夕方の庭の水まきだけ。12種15錠の薬をのんで、やたら体が重くだるく眠い。私の疾患は椎間板ヘルニアや目、耳、鼻、歯などの痛みをともなう疾患以外は、肺、肝臓、腎臓、膵臓、胃腸など、みな内臓系。つまり植物性の器官の疾患で、神経、感官器官のように直接脳で明瞭に知覚されるものではなくて、鈍く曖昧な情報を伝えて来る内胚葉系の疾患ですから、脳ではなくて「心」に深く関わる病のようです。
saysei at 21:34|Permalink│Comments(0)│
2023年07月28日
昼のスコーン、夕べのシジミ汁
きょうのお昼はパートナー自家製のスコーン。すっかり定番になって、うまく焼けるようになって、とても美味しい。
サンドイッチも
スコーンは狼の口みたいに開いたまん中を水平に切って上下に割り
ホイップクリームとジャム類から好きなのを選んでのせます
イチゴ、ラズベリー
杏子ジャム
夕餉
夕食には大好きなシジミ汁がつきました
夏は元気が出そう。ゴーヤいため
オクラとミョウガをのせた豆腐
鰈の煮つけ
ポテトサラダ
グリーンサラダ
モズクきゅうり酢
今週のはじめくらいから、急に耳の聞こえがひどく悪くなって、眼の前で対話している相手の声がよく聞こえなかったㇼ、数メートル離れたラジオの朝のいつもの放送がとぎれとぎれにしか聞こえなかったㇼ、これはちょっとやばいな、と思って早速耳鼻科へ。もともと何度も鼓膜を破って、右などはもう鼓膜も無くなっているひどい耳ですが、まともな左のほうも鼓膜が薄くなって膨れていて、おまけに副鼻腔炎のせいで中でちょっと炎症を起こしたりしているのかもしれないとのこと。
そう心配はないが、と言いつつ、炎症をおさえ、洟を出やすくするとか、アレルギー抑制だとかの薬剤計3種を処方され、これで服用する薬は、朝いちばん多いときで12種類、計15錠を同時に服用するはめになりました。これで相互作用が起きなきゃ不思議だし、思わぬ副作用が起こらない方が不思議なほどですね。それぞれ単独でみれば「必要」なものばかりなのでしょうが・・・・
saysei at 22:08|Permalink│Comments(0)│