2007年09月

2007年09月10日

ハリウッド映画衣装展

 大丸ミュージアム京都店の6階で開かれているスクリーンに登場した衣装の展覧会。デパートの美術展というと、以前はかなりひどいのもありましたが、近年は消費者の目も肥えているせいか、結構いい企画が多くなったような気がします。
 今回の衣装展は、そんな中でもとりわけ充実した、いい展覧会でした。

 映画の衣装は失われているものが圧倒的に多いのでしょうが、ごく一部を除いて実際に著名な映画に使われた衣装コレクションを持ってきていて、間近に実物の色・形から質感まで実感できるのは、なかなか稀な経験です。
 
 「キングコング」(1976リメイク版)のジェシカ・ラングの素敵なモダンなファッション、「ジャイアンツ」のエリザベス・テーラーの気品に溢れる喪服とジェームズ・ディーンのジーンズの上のお洒落な絹の黒シャツ、「恋をしましょう」のマリリン・モンローのスカートの印象的なグラデーション、そしてもちろん、今後門外不出という、「マイフェアレディ」オードリー・ヘップバーンが令嬢になりおおせた後で、生まれ育ったコベントガーデンの市場を訪れるときの衣装。

 どれも見ごたえがあって、衣装についても映画についても簡潔で要を得た解説がついていて、親切な展示です。すべての展示を見、解説文にもついつい全部目を通すうちに、まだ見てない映画はもちろん、一度見た映画も、もう一度見たくなりました。

               

at 21:35|Permalink
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