2006年02月

2006年02月25日

リンダリンダリンダ

 大阪芸大出身・山下敦弘監督の「リンダリンダリンダ」のDVDが出たので、アマゾンで予約しといたのが届いて、評判になったこの映画をようやく観ることができた。南館でやっていたときには行く間がなかった。

 以前に山下監督の作品をみたときは、退屈で閉口したけれど、この作品は面白かった。ただ、やっぱりテンポが遅くて、少し退屈なところはある。そのスローテンポの中にしか棲息できないちぐはぐでとぼけたユーモアがあるので、長所と短所は表裏一体。

 ずいぶん前にメイキング本みたいなのを読んで期待が膨らんでいたので、それほどでもなかったな、という印象。ただ、気分を絵にすることで、いまの女子高生の「マンマ」(ありのまま)を、うまく表現できているのに感心した。
 
 「スウィングガールズ」と似ていると言われるそうで、それは女子高生がいろいろあるけどバンドをやって最後は演奏会で一体になってカタルシスを感じるみたいなシチュエーションは似ているけれど、明確なストーリー展開とテンポの速さでひっぱっていくエンターテインメント性とはこの映画、ちょっと違うと思う。

  トイレで二人の会話が韓国語になったり、トイレの鏡にうつるトイレットペーパーのロールの山は見ているときに、おや、と思ったけれど、(恵の夢の中の話ではあるのだけれど)アソビとして見ていて面白いシーンだった。

 バス停で二人並んで話している光景は、山下監督の前の作品ではどうしようもない男の子二人がならんで喋っている、見慣れた光景だが、男の子たちに向けたカメラが、女子高生を向くことで、明るく、シャープになった。恵のようなキャラクターは男の子どうしでは出てこなかった。4人の異なる性格の組み合わせと関わりが絶妙で、そこが一番面白い。

at 02:20|Permalink
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