2024年08月31日

Power DVDとウイルスバスター

 Windows11にはDVDやレーザーディスクドライブがなく、デコーダー&プレヤーもないので、別途導入しないとパソコン画面で見ることができません。私のパソコンはオールイン・ワンで余計なものは極力取り去っているので、CDドライブもDVDーレーザーディスクドライブもありません。だからこれらを見るときは、専用のプレヤーで、古いテレビにつないだり、昔長男にもらったプロジェクターにつないでスクリーンに投映して見たりしてきたのですが、やっぱりパソコンで見るのが手軽だし、ディスプレイが結構大きいからテレビの画面で見るのと変わりないのです。

 それで何かDVDプレヤーの類を導入したいと前から検討していたのですが、この手のアプリで評判がよいPower DVDが、ちょうと9月1日までの日限で割引キャンペーンをやっていたので、とりあえず1年間のサブスクを申し込んで、早速ダウンロードし、インストールして、処分する前に観ようと思っていたDVDを二つ「セプテンバー11(11'09"01)」と「ユマニテ」というのを見ました。見心地は上々でした。

 「セプテンバー11」は、NYの世界貿易センターのツインタワーに飛行機2機が突っ込んで南棟が完全崩壊したテロを契機に11人の著名な世界の映画監督が、11分9秒1というフレームで短編映画を撮ったものを集めたDVDで、こういうのにあまり良い作品はないのが通例だと思うので、買ったままずっと見ていなかったのですが、処分前に一度は見ておこうと思って見たら、さすがに著名な世界の監督の作品だけに結構見ごたえはありました。

 しかし、私が作品としてまあみられる、と思ったのは、1番バッターのサミラ・マクバルマフ(イラン)、6番バッターのケン・ローチ(イギリス)、7番バッターのアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトウ(メキシコ)、9番バッターのミラ・ナイール(インド)くらいで、日本から参加した今村昌平のはひどくて、日本人として恥ずかしかった。
 マクバルマフの作品は、学校の女教師が小学低学年くらいの生徒を集めて、世界貿易センタービルの襲撃で亡くなった犠牲者を悼んで黙祷をさせようとして生徒に向かって話す、そのやりとり、とりわけ二人の幼い子供の言葉が抜群に面白い。男の子は「神様が壊した」と言い、女の子は「神嵯が壊すのは人間だけ」と言います。男の子はそれに対して「神様はこわして創りなおすのだから、こわすんだ」と主張します。女の子は「神様は飛行機を持たないから壊せない」と反論します。そのやり取りも表情も生き生きして自然で素晴らしい。教師は教場から見える煙をもくもくと吐いている高い煙突を貿易センタービルに例えて話した上で、児童たちをその煙突のところへ連れて行き、最後は一列になった児童たちが煙を吐く高い煙突を見上げているシーンで終わります。

 ケン・ローチは、9.11のテロを、チリの民衆に正当に選ばれたアジェンデ政権をクーデターを画策して潰し、アジェンデ大統領を殺害した米国CIAの暴挙に置き換えて語ります。米国にとっての9..11は2年前の9.11かもしれないが、われわれ(亡命チリ人)にとっての9.11は1973年のチリのアジェンデ政権に対する米国の襲撃にほかならない、と。キッシンジャーはその陰謀の主役をつとめた人物のようです。

 「ユマニテ」はカンヌの審査員特別賞や主演男優賞、主演女優賞をとった作品のようですが、一風かわった味わいの作品でした。幼い子供の強姦殺人事件をきっかけに、捜査員の一人で、2年前に(原因はわからないままだけれど)妻子を亡くして母親と二人で暮らしている茫洋とした、みるからに希望とか生きがいとかと無縁になってしまったかのような、元気のない、冴えない男を主人公とする淡々とした物語がはじまります。実にスローテンポで、風景や、人物の表情を長回しでえんえんと見せます。ふつうなら、かったるくて見ていられないところですが、不思議とこのよく分からない主人公にそれなりの存在感があって、刑事ものや犯罪ものの映画なんかとは違って、ほとんど何も起こらない淡々とした運びながら、必ずしも飽きさせないのです。

 何か特別なことが起きるとすれば、隣に住む女性とその恋人であるジョゼフという男とが何回か、実にあけっぴろげで野獣的なセックスをする場面を見せられます。フランス映画だったと思うけれど、もちろん局部のヘアもあからさまです。なんでこんな場面を何度もみせなきゃならんのかな、と違和感があったのですが、一番最後になって、なるほど、あれも伏線だったんだな、と納得がいきました。

 しかし、それにしてもこの不思議な主人公が、精神病院の係のおばさんに(男性―女性としての意味合いではなく)抱きつき、おばさんもうけとめて二人がしばらく抱き合ったり、最後に主人公が逮捕された少女強姦殺人の犯人を抱き、接吻するシーンなどは、ちょっとありきたりの想像力を超えてしまいます。DVDのケース裏のキャプションには、そういうのが「ユマニテ」(人間性)ってことだとでもいうような書き方がしてありましたが、そうそう納得できるものではないでしょう。

 ただ、主人公自身が最初から(妻子を亡くすという不幸に打ちのめされた男で)深く傷ついて人生にほとんど何の希望も見いだせない状態にあることが、ひとつの前提として考慮されるべきではあるでしょう。しかしああいう主人公の唐突な行動は、捜査員のリアリズムとしてはあり得ないだろうし、また日本人的な感覚ではとても理解しがたいところがあります。ふだんから何でもなくてもべたべたと肌をふれあい、握手したりキスしたり触れたりしたがるフランス人、ヨーロッパ人固有の感覚かもしれませんね。

 さて、サブスクを選んだのは、DVDもレーザーディスクも見られる機能があって、とりあえず支払う金額においては一番安かったからです。何年も使うなら、ほんとうは買ってしまうほうがもちろん安いのですが、わたしの場合は見られるのもせいぜいあと1年だろうと思ったからで、それならサブスクの自動更新を取り消せば一年分、一箇月あたり400円台で済むので、まあなんとかなるか、と。

 ウイルスバスターのほうは、いま使っていてまだ年末までは使えるのですが、半年くらい前からしきりにあと何か月だが、いま更新すれば次は5カ月分有効期間が自動延長される特典があるよ、ともうそれはうるさいほどポップアップみたいなのが出てきていました。それが3年間の使用で、3台までインストール可、というやつですから、私の場合3年間はとても使えないよ、とも思うし、メインのデスクトップと予備の(いまはパートナー用にしている)Mac Bookの2台に使えれば十分で、スマホに入れたらかえって恒常的なメンテナンスや更新で流通情報量が増えて、スマホ自体の月々の使用情報量をかなり増やしてしまう上に、いろいろセキュリティ上の制限を勝手に加えるために、My Softbankにアクセスできなかったり、あれこれ余計な不具合を生じるので、ほかにソフトバンク自体と契約しているセキュリティパックもあることだし、そちらにはインストールしないほうがベターだということで、3台分3年間というのはわたしには割高で割損になる契約ではあるので、かなり迷いましたが、いまやっておけばもうこれについては何も考えなくて済むと思うと、ついエイやっと申し込んでしまいました(笑)

 現金払いじゃないから、こういう無謀なことができてしまうので、あとが怖い(笑)。こういうところでつい衝動買いしてしまうところが、短気でアサハカなので、いつも余計な無駄遣いをしてしまうところなのでしょうが、もうやっちゃったから考えないことにします。
 財源はいまのところ当てがないので、次のクレジットカードの請求日までに、手持ちでもう不要のDVDや古本をせいぜいマーケットプレイスで売って、この突然の支出分を補わなければ、パートナーが「また借金?いつ返してくれるの?この前の分もまだ返してもらってないけど・・・」と眉を顰めることになるでしょうから、頑張らないと ^^;) 
 考えてみればマーケットプレイスにせよメルカリにせよ、ビジネスでやっている人と違って、こちらは自分が身銭をはたいて購入して一応は消費して自分のものにしている品を、買ったよりもほぼ確実にうんと安い値段で売るのですから、これをビジネス的に仕入れから販売までセットで、取引として見れば90%以上は赤字の取引ということになります。ただそれはいわゆる「せどり」などして商売としてやっている人は別として、自分が購入して消費した商品としての自分の持ち物を処分するのだから、古物商などとは異なり、買った値段よりもうんと安い値段で売っても、それはそれで不要のものを処分できた、ということで売り手にとってもそれなりのメリットがあるわけです。また、たとえば新刊はこのごろ高いから、そういう新しくてやや高価な本などの場合、読んですぐにかりに半額で処分できたとしても、その商品を半額で買ったのと同じ効果がある、ということになります。もちろん買い手にとっても、半額で新刊同前の本が買えるのだからありがいでしょう。こういうフィフティ・フィフティの関係で取引できれば、マーケットプレイスのような場は、とてもいいと思います。


きょうの夕餉

★トウガンのスープ
 トウガンのスープ。鶏のミンチと蟹入り。

★カツオのタタキ
 カツオのタタキ。カルパッチョ風

★レンコンニンジン蒟蒻小松菜のキンピラ
 レンコン、ニンジン、コンニャク、小松菜のキンピラ

★もずく
 モズクきゅうり酢

(以上でした)

テラス1
 わが家のテラス

テラス2
 昇降口の床だけ一枚板を張り付けてかろうじてこの上を踏んで降りたり上がったり。

テラス3
 半分は板が腐って落ちてしまっています。右側の枠組みの厚い板も両端が朽ちて落ちてしまいました。

テラス4
 突っ張り棒が足りなくて、朽ち落ちた板を支えに使って梁を支えています。
テラス4

テラス3

 台風10号は目の近くじゃない、うんと離れた静岡や東北で大雨を降らせたりしていましたが、瀬戸内海にはいってきたあたりで勢力自体はうんと弱くなって、熱帯性低気圧に変わってしまったようです。 

 テラスの木がひどく朽ち果てて落ちたり飛んだりしそうなので、強風を心配していましたが、風のほうはもう心配しなくてよさそうです。雨も京都は穏やかなもので、夜なかに多少降ってくれても、庭の植栽などには潤いの雨です。高野川の水もほとんど増水がみられないようだ、と買い物に行ったとき見てきたらしいパートナーガ言っていました。
 きょうも庭の芙蓉が3輪ばかり咲いていました。







saysei at 22:22│Comments(0)

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
記事検索
月別アーカイブ