2011年02月24日

京都会館再整備検討委員会の「意見書」について・その1

  京都会館のいわゆる「再整備」について私が知るようになったのはごく最近、昨年1224日付けの日本経済新聞に「京都に最大級オペラ劇場」という仰天するような記事が掲載されたのを目にしてからです。

 

 うかつと言えばうかつですが、私たちが住み、税金を払っている京都市がこういう計画を進め、既に有識者・専門家による検討委員会の答申まで得て、計画を遂行する業者までプロポーザルコンペで決定していることを全く知らずにいました。

 

 日ごろの職場が市から遠い場所で、文化施設や文化行政の現場から離れてかなりの年月がたつので、段々それらの推移を見守る姿勢が希薄になって、足元の居住地域で生じている事態にも気付かなかったのです。

 

 この10年の間にも、京都コンサートホールやびわ湖ホール、兵庫県の現代芸術劇場のほうは足を運ぶ機会が何度かあったのですが、ポピュラー音楽系が主になった京都会館にはとんとご無沙汰で、岡崎の二つの美術館へ行ったり、孫をつれて動物園へ行ったりする折に前を通るだけで、何も知らずにいました。

 

 もちろん京都会館が建設されて半世紀前後にもなり、古くなっている(だろう)ことは承知していましたし、昔から音響性能への不満がよく聞かれることも知ってはいました。京都コンサートホールができるときは、どれくらい京都会館のコンサートが新コンサートホールのほうへ移行するかを考えたり、収支を試算するようなことにも、ほんの端くれで関わりました。

 

 けれども近年の「再整備」の具体的な動向についてはウェブで調べればすぐに分かったのでしょうが、まったくフォローできていませんでした。

 

 これは私だけがぼんやりしていて、市民の多くは知っているのかしら、と思い、ブログに書くようになってから、友人、知人の何人かに尋ねてみましたが、ほとんど具体的な進捗状況については認識がなく、私と大同小異でした。彼らの多くは一般の企業で働く会社員のような人たちとは違い、専門分野も職業も様々だけれど、大学の教員や世間でいわゆる有識者と言われる人たち、あるいは会社勤めであっても経営者や専門職としての技術者であったりといった人たちなので、こうした問題への認知度は一般市民の平均よりかなり高いと推測されますが、その人たちでも知りませんでした。

 

 まして、ごくふつうの主婦であるパートナーやその友人、知人(けっこう色々なレベルでのネットワークを持っていて、私より広い人間関係があるかもしれません)に聞いても、まったくそんなことが生じていることについて知らないようでした。

 

 そういう話をしているときに、たまたま佐藤さんがDJをつとめる朝のラジオ番組で、京都市がパブリックコメントを求めている、というアナウンスをしているのを一緒に聞いて、あぁ、それでも少しはこうして広報しているんだね、と思った程度で、さてどの程度の市民がウェブにアクセスして検討委員会の意見書を読んだりして、事業を進めることの正否を判断できる状況にあるだろうか、と大変疑問に思いました。

 

 私もこれまでブログで検討委員会の意見書に触れるときは、一般の市民が多分そちらを見て判断するだろう「概要版」のほうを見て引用してきました。「再整備の方向性の評価」など、結論的な部分は概要版のほうが端的に見て取れるからです。

 

 しかし、段々と疑問が大きく膨らんでブログに書いていくうちに、これは意見書や議事録を丁寧に読んできちんと考えないとまずいな、と思うようになり、ウェブで公開されている「京都会館再整備検討委員会」の第1回から第6回までの「摘録」と、「京都会館再整備の基本的な方向性に関する意見書」全文を一から丁寧に読んでみました。

 

 検討委員会の検討経緯については、議事録全部は公開されていないので、以下はあくまでも市の事務局がまとめたであろう「摘録」にもとづいています。本当はこうした議事は議事録そのものを公開するほうが、個々の委員の真意がニュアンスも含めて伝わりやすく、立場も意見も明確になるので、望ましいと思いますが、公開されていないので、やむをえません。

 

〔以下その2に続く〕

 



saysei at 23:57│Comments(0)TrackBack(0)

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